アカデミー賞「主演女優賞」エマ・ストーン!「哀れなるものたち」で快挙!

映画

昨日(2024年3月11日)発表された第96回アカデミー賞で、「哀れなるものたち」のエマ・ストーンが主演女優賞を受賞しました。同部門では「ラ・ラ・ランド」(2017)に続き、2度目の受賞となりました。

筆者は、今年、この映画を鑑賞しておりました。
そこで、アカデミー賞の受賞をお祝いする気持ちとともに、「哀れなるものたち」を振り返りたいと思います。

エマ・ストーンの熱演に魅了される「哀れなるものたち」

ヨルゴス・ランティモス氏が監督を務め、エマ・ストーン主演で、様々なメディアでも取り上げられ、大きな話題となった本作品。

筆者は、公開後しばらくしてからようやく鑑賞できましたが、まさかの衝撃的作品でした。

ストーリー

冒頭、不幸な若い女性(エマ・ストーン)が、川に飛び込み自ら命を絶ちますが、天才外科医のゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって、自らの胎児の脳を移植されて奇跡的に蘇り、「ベラ」と名付けられます。
ベラは意識は取り戻すものの、身体こそ大人の女性ですが、その行動は幼児そのものでした。
それでも、ベラは、精神的に成長するにつれ、「世界を自分の目で見てみたい」という強い欲求にかられていきます。
そして、放蕩者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて、ヨーロッパ大陸横断の旅に出ます。
大人の身体を持ちながら、子どものピュアな目線で世界を見つめるベラは、時代の偏見から解放され、平等と解放を知り、驚くべき成長を遂げます。

鑑賞して

本作品には、原作があるとのことですが、筆者は残念ながら、この原作を読んだことがなく、実はヨルゴス・ランティモス監督の話題作をみたことがありませんでした。
本作品については、別の映画を劇場で鑑賞した際の予告編で初めて知りました。
そのときの映像の美しさと謎めいた紹介に惹かれていました。

先入観がまったくない状態で鑑賞した結果は、まさに衝撃的なものでした。
「主人公ベラが天才外科医に手術を受ける」という件は、そういう設定くらいに思っていたのが、まさかの展開、ベラの移植はもとより頻繁にリアルな手術のシーンが出てきます。
手術のシーンは、最初はモノクロ映像になっていたのが、その後カラーになるその切り替えは、視覚効果的に素晴らしいです。あと、心の準備もできました。(笑)

ベラは「大人の身体で子どもの心を持ち」という設定で、主人公の変化が描かれていくのですが、その行動の表現は、かなり過激なものとなっています。
子どもってピュアなだけに、時には残虐にもなり得るってことです。恐ろしい(;’∀’)

また、ベラは、新生児の精神状態で蘇生されてますので、当然思春期はやってきます。
必然的に、性描写が出てきますが、こちらもかなり大胆なものになっています。

主演のエマ・ストーンについてはこれまで、「ラ・ラ・ランド」の俳優さんという漠然としたイメージでしたが、体を張った熱演に、すっかり魅了されました。

こうした演技ができるのもヨルゴス・ランティモス監督との信頼関係だと思います。
筆者が購読している、「CNN ENGLISH EXPRESS 2024年 3月号(朝日出版社)」掲載のエマのインタビューでもヨルゴス・ランティモス監督を大絶賛しています。
彼のことを「adore(敬慕する,あこがれる,熱愛する)」と表現しています。

本作品は、映像も美しく、セットなどにも相当力が入っていることがわかります。

アカデミー賞で、主演女優賞のほか、衣裳デザイン賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞も受賞しているのもうなずけます。

素晴らしい作品ですが、視覚的な刺激に弱い方は、劇場での鑑賞には注意が必要です。
なお、18歳未満の方は、ご覧になれません。未成年の方は大人になってから鑑賞してください。

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